スズメバチに刺されないためには

・スズメバチは、昼間は『 黒 』を攻撃します。黒っぽい衣服などは身に付けないようにする。

・頭はよく狙われ、刺された時の被害も大きいので帽子は必ず着用する。

・スズメバチの巣を見かけても、興味本位でむやみに近づかない。

・スズメバチが周囲を飛び回り威嚇をしている時は、静かに立ち去る。

・ハチは匂いに大変敏感です。野山へ出かける際は香水などの使用は控えましょう。

スズメバチは黒いものを狙ってくるといいますが、これは本当です。

スズメバチの巣を刺激し、巣の近くで黒いカメラを構えていますと、写真が全く撮れないほどカメラはびっちりスズメバチで覆われます。レンズも覆われていますので、撮っても真っ黒です・・・。

では何故か?

スズメバチにとって本当に怖い存在というのは、クマや人間なんです。いわゆるスズメバチを食べる存在、すなわちスズメバチの天敵がクマや人間だという説があります。

クマが全身黒いことから、スズメバチは黒を狙うと考えられてきました。

また、人間に対しても、てっとり早く追っ払うためにもわざわざ弱点を狙ってきます。

では人間の弱点はどこに当たるのか?わかりますか?

これは頭と目です。

スズメバチが多く生息するアジアでは、人間の頭も目も色は黒です。すなわちアジア人の弱点が黒だから、黒いところを狙って攻撃してくるのです。

しかし、最近ではスズメバチが狙うのは『 黒 』というよりはむしろ、昼間、ハチたちにとってよく目立つ『色の濃いところ』という説も出てきています。

実際には、夜になりますと黒ではなく、白っぽい方が狙われやすいようです。

もしスズメバチに頭を刺されてしまうとどうなるのか、猛烈な頭痛状態になり、とひどい場合、血管に毒が回りショック症状が出ます。手や足ならまだ我慢ができても、頭はそうはいきません。数時間は本当につらい状態になります。

私も大学時代、モロに頭をキイロスズメバチに刺され、3時間苦しんだ事があります。いくら冷やしても全然痛みが和らぐ事は無く、ひどい頭痛でした。なので、とにかく頭は露出しない事がとにかく重要です。

そしてもう一つのターゲットとなる目ですが、目を刺され場合、ひどい時は失明します。これは毒液中に含まれる『タンパク質分解酵素』のせいです。興奮状態のハチは、敵に向かって毒液のみを飛ばしてくることもありますが、目に入ってしまうと、とんでもない事になります。

目にも十分注意が必要です。

しかし、やはりターゲットとしては目立つことから、やはり頭は一番狙われます。なので、まずスズメバチからの第一発目の攻撃を防ぐ為には帽子があると、かなり違ってきます。私自身、帽子のおかげでコガタスズメバチに刺されずに済んだことがありました。

これは、山道での作業中、道際の低木内にあったコガタスズメバチの巣を、刈り払い機で刺激してしまい、スズメバチの羽音に気が付いて、すぐに逃げた時のことでした。

その場からすぐに離れたつもりでしたが、蜂の羽音がまだ聞こえたので、帽子を脱ぎ捨てたところ、コガタスズメバチの働き蜂が、私の帽子を一生懸命刺していました・・・・。

心臓バクバク・・・、やばっかったーー!! 危機一髪でした・・・。

屋根の軒下に作られたキイロスズメバチの巣
軒下のコガタスズメバチの巣

スズメバチに刺されないためには

ちなみに、スズメバチの毒液中にはいろんな化合物が含まれていますが、何とビックリ、とにかく人が痛くて痛くて苦しむように丁度いい具合に調合されているんです。だから刺されると、とてもつらいんですね。

スズメバチがピークを迎える秋の行楽シーズンは、スズメバチに刺される被害が一番多くなる時期です。これは働き蜂の数が最も多くなる頃で、雄蜂や新女王蜂といった、巣の存続にとって大変重要な生殖カースト(雄蜂や新女王蜂)が羽化する時と重なり、スズメバチが一番攻撃的な時期となります。

今までは近くにいても何もしてこなかったハチが、突然攻撃的になり、威嚇をするようになる事例もあります。巣があっても近づかない事、ハイキングなどにお出かけの際、または野外作業時にはなるべく帽子(白いとなお有効)をかぶっておく事が大事です。

巣に人が近付くとスズメバチは警戒し、人の周囲を飛びまわったり、「カチカチ」という威嚇音を出します。そんな時は巣が近くにあると判断し、それ以上近づかずに、ゆっくりとその場から離れることも大切です。

またもう1点、スズメバチを含む多くの昆虫達は、目よりも『匂い』の情報を頼りに行動します。よく言われる『フェロモン』と言うものです。この『フェロモン』を利用し、昆虫達は互いに情報交換しているといわれています。

スズメバチでは巣に敵が迫った事を警報フェロモンで仲間に伝えます。実はオオスズメバチの警報フェロモンが比較的簡単な化合物で、今一般に販売されている香料、化粧品等に含まれている可能性があります。

秋の行楽シーズンで野山へお出かけの際には、香水、化粧品など、香や匂いのあるものはなるべく控えた方が良いかもしれません。