キオビクロスズメバチ
(Vespula vulgaris L.)
キオビクロスズメバチなんてちょっと聞きなれない名前。 でもちゃんとした
スズメバチです。とても小さいけれど・・・。
そんなキオビクロスズメバチの特徴や生態を紹介しちゃいます!
キオビクロスズメバチについて、本当は生態について、
あんまり分かっていないことが多いのです。
5~7月頃、女王蜂は越冬を終えると、単独で巣づくりを始めます。
6月頃には、働き蜂が羽化してきます。
働き蜂が生まれれば、今度は働き蜂が巣づくりや餌集めをします。
9~10月には新しい女王蜂や雄蜂は羽化し、交尾を行います。
キオビクロスズメバチが住んでいる場所は、北海道や本州の北の方で、
特に山に住んでいます。 他のクロスズメバチの種類に比べ、生息数は
少ない事が知られています。
一方海外では、ヨーロッパ、北アメリカ、アジアア中北部などで広範囲に分布
しているようです。日本ではあまりたくさんいないのが残念ですね。
◆ 関連リンク
クロスズメバチ属(Vespula)
・クロスズメバチ
(Vespula flaviceps Smith)
・シダクロスズメバチ
(Vespula shidai Ishikawa et al.)
・キオビクロスズメバチ
(Vespula vulgaris L.)
・ツヤクロスズメバチ
(Vespula schrenckii Radoszkowski)
・ヤドリスズメバチ
(Vespula austriaca Panzer)
ホオナガスズメバチ属(Dolichovespula)
・キオビホオナガスズメバチ
Dolichovespula media Retzius)
・ニッポンホオナガスズメバチ
(Dolichovespula saxonica Fabricius)
・シロオビホオナガスズメバチ
(Dolichovespula norvegicoides Sladen)
・ヤドリホオナガスズメバチ
(Dolichovespula adulterina Buysson)
キオビクロスズメバチは多くのことは知られていないのですが、様々な種類の
昆虫、そしてクモ類を捕まえて巣に持ち帰ります。 こういった餌は成虫が
食べるわけではなく、団子状にして幼虫の餌にします。
キオビクロスズメバチは基本的には、他のクロスズメバチと同じように土の中に
営巣します。土の中以外には、木の空洞の中に営巣することがあるとか。
巣の形は、まるでフットボールのように縦長になります。 巣の大きさ自体他の
クロスズメバチと比べて若干小さめです。それでも直径は20~30cmくらい
になります。
巣盤の数は4~9段ほど、最盛期でもそこまでは多くならないようです。
育房(卵が産みつけられる場所)の数は4000~9000個ほどになります。
クロスズメバチの種類はとても小さく、都市近郊には住んでいません。
山間部で静かに暮らし、町に住んでいてはまず見つかることもないと思います。
キオビクロスズメバチの体長は、女王蜂でも18mm程、雄蜂は15~18mmくらい、
働き蜂で10~14mm程度しかありません。 外見状の特徴といえば、全身真っ黒、
鮮やかな黄色いラインが入っています。
クロスズメバチの種類全般に言えちゃうのですが、キオビクロスズメバチも
性質的には温和なスズメバチです。攻撃もほんとんどしてこないし、もちろん威嚇も
あまり強くないスズメバチだったりします。
だからって巣をやみくもにいたずらするともちろん『こら!!』と刺されます・・。