スズメバチって、同じ所に巣をかける習性があるのでしょうか?
初めまして。
スズメバチに手を焼いています。
長野県内ですが、別荘2階の軒下に直径15センチほどの貝殻模様の巣を発見。
はしごを掛け、マグナムジェットを噴射したのち、高枝ばさみを使って、
巣を落としました。
が、このとき、メロンのヘタ状に若干巣が残ってしまいました。
そうしたところ、翌日より、スズメバチがぶんぶん飛んできて、2階の窓
にぶつかっていたのですが、3日後には、同じ所に巣が出来てしまいました。
たった3日・・・。
これから先、ずっと、作っては壊し、作っては壊し・・・を繰り返さなければ
ならないのでしょうか?
同じ所に作られないコツは有りますか?
というか、巣が作られないようにする方法って、ないものでしょうか?
こんばんは、寺部です。
確かにスズメバチは、同じ場所に巣を作りたがる習性があります。
中途半端に壊しても、働き蜂の勢いが強ければ
すぐに巣は再構築されてしまいます。
巣をもう一度作ってしまったそうですが、
まずはその働き蜂を全部捕まえてしまうか、
やっつけてしまいましょう。
その後、残りの巣の部分をなるべく小さくまで削り、
残った部分に殺虫剤をしみこませておきます。
こうしますと、蜂の数が少なくなる事や殺虫剤の影響で
巣の再建は非常に難しくなります。
巣に接近したり、働き蜂を全て捕まえるのは難しい
かもしれませんが、どうぞうまくやってみてください。
お返事ありがとうございます。
そうですね。働き蜂を除かない限り、戻ってきて、作り直して
しまうみたいですね。
しかも、どうも、「巣を壊す人」と認知されてしまったようで、
庭仕事をしていると、かちかちという威嚇音が聞こえてきます。
しかし、3日たらずで、20センチまで大きくなるなんて、すごいですね。
ビニール袋に入れたいのですが、軒下まで、足場も窓もなく、はしごも
届きません。
冬場に空き家になるのを待って、きれいに撤去するしかないかなと思います。
来年は別のスズメバチだから、同じ所に巣を作るってことは・・・、
ないと思いたいです。
3日たらずで20cmというのはすごいと思いますが、
その勢い、キイロスズメバチでしょうか?
キイロスズメバチでしたら刺激にも敏感ですので、
十分注意してください。
冬まで待てるようでしたら、そのほうがいいかもしれませんね。
スズメバチは周囲の害虫駆除のプロですので、
庭などの害虫を食べてくれている可能性もあります。
どうぞ刺激などしないようにし、うまく共生してみてはどうでしょうか。
最後に、一度大きく刺激してしまったスズメバチの巣というのは
とても怒りっぽくなっています。
スズメバチの近くを通る際は十分気をつけてください。
キイロスズメバチのようです。
2階の軒下に巣がぶら下がっているのですが、その真下、
1階部分くらいの位置に、アシナガバチの巣があったようですが、
多分襲われたのでしょう、巣の中で蜂が死んでいます。
キイロスズメバチは、やはり攻撃性が強いですね。
で、冬まで待とうかと思うのですが、
1、2階軒下にある場合、その真下の地面を通ることは、危なくない
のでしょうか(つまり、危険区域はどの範囲でしょうか)?
2、「冬」とは、いつ頃を指すのですか?11月頃にはいなくなりますか?
3、冬に巣を撤去すれば、来年また作られる、巣を残しておけば、来年
利用されるということはあるのでしょうか?
それと、軒下にキツツキに穴を開けられており、夏休みの終わりに補修する
予定なのですが、スズメバチは、キツツキが開けた軒下の穴を利用して、
軒の内部に巣を作るということはないでしょうか?
スズメバチとの共生って、難しくありませんか?
自信がありません。
スズメバチとの共生を考える時は、おっしゃるとおり
攻撃範囲を知る必要があります。
この攻撃範囲というのはその蜂の巣の勢い、働き蜂の数など
いろいろな要因によってずいぶん違ってきます。
なので現場を見ない限り、どこまでが危ないかというのは
なかなか判断が難しいものがあります。
ですが、刺激をしない限り2階の巣から1階へ攻撃されるのは
正直考えにくいように思われます。
蜂の行動等を良く観察し、危険区域を見極める必要があります。
巣の下をゆっくり通り、もしハチが来ても手で払ったりせず、
威嚇しているかどうか様子を良く見てはいかがでしょうか?
「冬」といっても11月ではまだ働き蜂がいる可能性があります。
心配でしたら12月、もしくはそれ以降でしたら大丈夫かと思います。
巣をつついてみてハチが出てくるようであれば、まだ危険です。
ただし外の気温が低ければ、ハチはまず自分の体温を上げるために
翅を震わせ、飛び出すまでには時間がかかります。
なので完全に寒くなれば危険性は下がります。
基本的にスズメバチは、一度使った巣には二度と巣づくりはしません。
巣を残しておいても問題ありません。
ただし昨年の巣の一部を使い、新しい巣作りを行うというケースが
あったというまれな報告は聞いたことがあります。
キツツキの件ですが、軒下に開けられた穴に巣を作られるということは
ありますが、それは来年以降で、キイロスズメバチだと初期巣の場合です。
この時期になって、今からこのキイロスズメバチが新しく穴に入り
巣づくりを行うことはとても考えにくい事です。
来年以降に別のキイロスズメバチ、モンスズメバチなどが初期の段階で
巣づくりを行われてしまうことはあっても、今でしたら大丈夫です。
スズメバチ、特にキイロスズメバチの場合、ちょっとした刺激で反応し
刺されてしまう場合もありますが、蜂の攻撃範囲を知り、行動を良く見ていれば
何とかなるとは思います。
しかし、ハチのことをいつも気にしていなければならない点からいえば、
生活にストレスを抱えてしまう点もありますね。
どうしても共生は難しいようでしたら、業者に依頼し、駆除という
方向性もあるかと思います。
どうぞ無理をなさらぬよう、十分考えてみてください。
巣は、冬までこのままにしておこうと思います。
撤去しても、かえって、他の巣作りを招くだけのような気もしますし・・・。
スズメバチが巣を作るのは、農家にとっては、縁起がいいそうですし・・・。
今回、スズメバチが攻撃的になっているのも、考えてみれば、
最初によく分からないまま巣を落としたことに原因が有る訳で、 ・・・。
ありがとうございました。
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寺部 宏一
玉川大学農学部農学科
昆虫学研究室卒業後、
スズメバチハンターとなる。
詳しいプロフィールはこちら
所在地:三重県津市
携帯:090-8781-8350
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